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新ブランドCREVIA発進

新ブランド「CREVIA」の立ち上げに伴い結成された
「チームネクスト10」の5人が、伊藤忠らしさと
新ブランドの展望を語り合った。

お客様と向かい合うモノづくり

真田=
私が技術の立場で、これまで事業課のプロジェクトリーダーと一体となってモノづくりをしてきて、最近特に感じるのは “われわれは誰に向けてモノを作っているのか”という意識を強く持つようになったということです。それは、どんな生活をしている人に、どんなものを提案するのかという仮説を立て、理論づけてモノづくりをする大切さが浸透してきたということです。
湯川=
キッズクローク当社のプランに「キッズクローク」というものがありますが、これはまさに「誰に向けて」が形になったものだと思います。2002年に私が担当した「ララヒルズ」で誕生したプランですが、このプランの完成にあたっては、主婦の方々とのモニター会議等を通じ、ここに住まう方がどんな暮らし方をするのだろう? ということを徹底的に議論しました。そんな中から「子供の成長に合わせた間取りの可変性」と「子供が自ら楽しんで片付けたくなる収納」をキーワードに、この「キッズクローク」というプランが生まれました。
真田=
ララヒルズは、私も設計として参加しましたが、販売の時にテーマ性を持って、ここでは親子ということですが「親と子の関係を空間にしました」というモデルルームを作りましたよね。すると、そこだけ明らかにお客さまの滞留時間が長い。お客さまがそこから離れないのです。そこに自分たちの身近な生活を感じてくれたのでしょうね。
湯川=
ララヒルズでの取り組みは自分にとっても貴重な体験でした。どんなに魅力あるプランを作ってもそれだけではダメで、マンション全体のコンセプトをきちんと作り上げ、あくまでもその中の暮らしの提案と位置づけ、広告やモデルルームでお客様にしっかりと伝えていく、そのアプローチが重要なのだと思います。
真田=
ララヒルズ 外観CG今考えると、この「ララヒルズ」が当社にとって、ひとつのエポックメーキングなマンションになったと思います。その後の「港北ニュータウン・タンタタウン(03年)」「タンタタウン・アルボの丘向陽台(04年)」といったマンションも、同じ考え方で理論立てて提案することが出来ました。マーケットを見て、ターゲットとライフスタイルを想定して、生活空間を提案していく。モデルルームのプランから広告展開まで……という一連の大きな流れ、いわゆるコンセプトストーリーをお客さまにきちんと伝えることができたと思います。
大矢=
「ララヒルズ」というネーミングも良かったですね。「タンタタウン」もそうですけど、それまでのマンションの名前にはなかった音感・リズムを感じる楽しい名前で。このネーミングも湯川さんのアイデアですよね?
湯川=
少し変わったネーミングだとは思いますが、これらのマンションについては検討段階から記号的な格好つけた名前より「楽しさ」を表現することにこだわっていました。笑顔で走りまわる子供達やそれを温かく見守るご両親の姿をイメージしてつくってきたからこそだと思いますが、そんな暮らしを表現できる名前ということで、自信をもって決めました。
大矢=
担当者が責任持って「いい!」と思ったことをやれる社風があるのも当社の強みですね。日頃お客さまと接点をもっている人の声を第一に重視する、ということをモノづくりの基本としているのが、当社の強みであり、結果としてお客さまからの支持につながっていくのだと思います。
高橋=
タンタタウン アルボの丘向陽台 外観CGほかの会社では、何か決定するときに建築部長が判子を押してくれるだろうかとか、広告宣伝部長がOKをくれるだろうかといった悩みがあると聞きますが、当社ではそういったことを聞いたことがないですね。責任を負っているからこそ、現場の第一線が、自分たちがお客さまの思いを形にするんだという意志をもって取り組めるのだと思います。
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変わらないハートと変わり続けるハード

大矢=
当社では、他社を含めて最近マンションを買われたお客さまから率直なご感想や印象、ご要望などのお話を伺うという会を実施しています。そこでお客さまの生の声を聞くことが貴重な情報源になっていますね。
真田=
その通りです。同じファミリーというターゲットでも、5年前と今では生活が違ってきていますので当然お客さまのご要望も変わっています。“マルチスタイルセレクション”や“エディット・メイド”というヒット商品がありますが、いつの時代でも、どの物件でも当てはまるわけではない。時代はいつも動いていて、誰が、どんな生活を送っているのかというリサーチをその都度やっていかないと出遅れてしまいます。
山本=
プランひとつ考えるにしても、リサーチという裏付けは重要です。作り手の理論だけで考えれば同じような間取りを並べてしまう方法もありますが、ニーズが多様化している時代ですから、ひとつひとつ吟味してつくっていく。大変だけど、お客さまの立場に立って“自分が住んで楽しい家”をプランニングしようと考えていったら、だんだんとモノづくりの楽しさを感じられる。住まいを供給するというよりも、自分も生活者の視点で、お客さまと一緒にマンションをつくっていく。そういう気持ちで取り組んでいけば、時代に合わせて仕様やプランは進化していくのだと思います。
真田=
マンションでは、わずか30cm四方のスペースだって、数十万円の価格になるわけです。だからそれぞれのマンションで、それぞれのお客さまのためにその30cmのスペースをどうするかまで考えるようでなければならない。
高橋=
そうですね。その分、責任とプレッシャーはかなりありますけど。私の場合、長く戸建の開発・分譲を担当してきましたので、今マンションという住まいづくりに新鮮な気持ちで取り組めていると感じていますし、変にマンションづくりの常識とか、パターンにとらわれることなく、お客さまの声が素直に受け入れられるのだと思います。また当社の場合、同じように様々な経験を持ったスタッフがいるので、様々な知恵がマンションづくりに反映できる。そういったスタッフたちの意見を取りまとめて住まいを作り上げていくことで、新しいプランも生まれてくるのだと思います。
プロジェクト討論会
山本=
商売的に効率が良いかどうかはありますが、われわれ自身が「規格化されたマンションを量産する会社にはなりたくない」という思いがありますよね。今の時代、万人が気に入る物件というのもありえませんから、それこそ一部屋一部屋、異なる暮らしをイメージしながら作っていくのが理想です。
湯川=
いま私は、このチームネクスト10でデザインを担当テーマとして新ブランドづくりに取り組んでいるのですが、建物の外観とかエントランスもそうですが、本当に必要なのは暮らしのデザインという視点だと思います。多様化しているライフスタイルを受けて、どんな暮らしのデザインを提案していくか。そのためにも、お客さまの声を聞く機会はとても大切だと思っています。
山本=
その他に、セキュリティとかエコロジーというテーマが、住まいにとっても当たり前のものになってきている。われわれ自身は当たり前と思ってしまう仕様・設備があるのですが、お客さまへのインタビューなどで聞いてみると、パンフレットだけではお客様にちゃんと伝えきれていない、まだまだ不十分な表現方法もあると感じます。普遍的なもの、当然のものと思うとアピールしなくなるんですね。でも、お客さまにとっては大多数の方が初めての「家を買う」経験です。お客さまの声を聞くと同時に、われわれの商品の中身もきちんと丁寧にお伝えしていくような販売の現場をつくっていかなければと思います。
真田=
最近、さかんに住宅の多様化ということが言われていますが、基本的には人が生活するものなので、家族のあり様は変わっても今も昔も「変わらないもの」というのはあると思っています。しかし、変化している部分も大きいので、やはり生活提案力がなければダメですね。そうなると、われわれ自身が今の時代の生活を知らないと提案できません。実際の生活をどうしたらもっと知ることが出来るのか。個人としてではなく、組織として常に生活提案力を高めていけるような仕組みを考えていかなければいけませんね。
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商社系デベロッパーだからこそ

大矢=
CREVIAロゴ今回の新ブランドについても、われわれがこれまで作ってきたイトーピアというブランドを変えるという認識ではなく、その上にCREVIAというブランドを積み上げていくというイメージを持っています。常に企業として成長を求められていると実感しています。
山本=
そうですね。「イトーピア知ってるよ、ファンですよ」と言ってくれる方も多いですし、その蓄積された実績とイメージは大事にしたいですね。イトーピアというブランドをここまで作ってきてくれた先輩たちに感謝しながら、より時代を反映した次のステップに進化できればいいなと思います。
高橋=
私がお客さまにインタビューをしたときには「伊藤忠だから安心感がある」というお話をいただきました。お客さまにそういった見方をしていただけるならば、当然それは守っていくべきです。クオリティの高いサービスを感じさせる“伊藤忠ブランド”がすでにあるというのは、今回の新ブランドにとっても大きなアドバンテージになるはずです。
山本=
そもそも、伊藤忠のカルチャーは、「真面目」「誠実」であると思います。必ずしも「大きい会社だから安心」というわけではない。そういうカルチャーがあるから、安心感のあるブランドにつながる。そのDNAは受け継がれてきているし、われわれが生み出していく商品やサービスの根幹にあるものとして、これからも継承していかなければならないものだと思います。
湯川=
伊藤忠だから、という強みは他にもいろいろあると思います。例えば、マンションづくりを考えるなかで、海外で参考にしたいもの、取り入れたいものがあったら、担当者が技術スタッフも連れて現地に飛んでいきますが、この機敏性は商社系ならではかもしれません。「お客様の視点に立ったモノづくり」が当社の原点でもあることからその辺りの会社の理解もありますし、個人的には例えば海外のデザイナーと仕事をする際にも、その国の風土や文化性だったり、デザインが溶け込む街の空気感みたいなものを直接肌で感じることは、モノづくりを進める上でも非常に大切だと思っています。
高橋=
たしかに、海外に行って本物を見ることでわかることはたくさんあります。海外に限らず、本当に良いものをどんどん取り込んでいけるような仕組みを更につくりあげていくことも重要ですね。
海外研修
湯川=
商社的カルチャーというのは、時代を先取りして、ニーズをキャッチして変化していけるところにあると思います。
高橋=
お客さまとの関係でいえば、売ったら売りっぱなしでは寂しいですね。当たり前のことを当たり前にするだけでなく「そこまでやってくれるんだ」と思っていただけるサービスを考えていく必要があると思います。マンションには20年、30年と住んでくださるわけで、われわれはその間お客さまが日々何を思っているかを気にかけていくということ。商社というのは「すべて」を提供できるわけですから、お客さまが伊藤忠に期待されていることに、グループの力を結集して応えていかなければならない。われわれにできることは何なのか、より深く考えていくことが必要です。
真田=
われわれはたぶん10年後も同じ考えでモノづくりをしていると思います。個々の成長や時代に合わせた進化はあっても、お客さまのニーズに忠実に、真面目に誠実にやっていくという現在の考え方の柱は変わることはないでしょう。新ブランドCREVIAでも「この立地で、どういう人がどう暮らすのか」に伊藤忠らしさを付け加えて誠実に取り組んでいくだけです。
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